〔ミッション・事業内容〕
みやざき子ども文化センターは子ども達の文化芸術への参加、市民としての社会参画の機会を拡げ、健やかな成長に寄与し、すべての子ども達が子どもとして、大人と共にのびやかで豊かに生きられる社会を目指し活動をすすめていきます。

子どもは母の胎内において、生命の歴史を繰り返して外界に生まれ出てきますが、人として成熟するには、さらに様々な経験を必要とします。子どもたちは大人から注がれる愛情をいっぱい浴びながら、多くの仲間とのあそびや、美しい自然や真の芸術にふれ、喜びや感動を体験することで、豊かな感性を育み、人間として生きる力を獲得していきます。このことは1994年に我が国が批准した国際条約「子どもの権利に関する条約」に謳われています。
しかし、60年代の高度経済成長期以降、環境破壊が進み、心身ともに発達途上にある子どもに必要な空間をはじめ、多くのものが奪われてきているのが現状です。また、文化面においても、利益優先の児童文化の氾濫とメディア情報は、地域社会における子どもの生活文化を崩壊させました。子ども達は仲間と過ごす自由な時間を失うなど、多大なリスクを負わされています。これらはすでに、子ども達の心身の歪みとなって表面化し、大きな社会問題となってきています。この状況を改善していくには、大人自身が変わらなければなりません。
子ども劇場はこのことにいち早く気づき、33年前福岡で活動をはじめました。宮崎にも1976年にみやざきおやこ劇場として発足しました。当初より、子ども達の健全な発達を保障する環境づくりを目指し、芸術文化との出会いや様々な生活体験が不可欠であると考え、地域に根ざした自主的な活動やネットワークづくりをすすめてきました。こうした子ども劇場の理念が21世紀を目前に、ようやく社会の共通認識になろうとしています。
そして1998年12月に施行された特定非営利活動促進法(NPO法)により市民活動が社会的に位置づけられ、25周年を迎えようとする私達におおきな希望と勇気をもたらしました。今、これまでの蓄積された経験をもって、新たな段階へと踏み出します。

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