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チャイルドラインのカード |
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スタッフ |
◆主な活動は?
(1)子ども専用電話「チャイルドラインみやざき」の開設
現在、毎週土曜日・第一日曜日の午後3時から9時まで受け付けています。
電話では、子どもが自分で問題解決する力をサポートし、その子の存在を認めてあげるというのが基本方針です。行動するのは子ども自身。介入はしません。自立をサポートするという姿勢です。病院や専門機関の連絡先などの情報提供はしますが、相談電話ではなく、子どもの声を聴く、傾聴するという姿勢が大事で、指示やアドバイスはしないのが鉄則です。チャイルドラインは一般の人が受け手になります。子どもの声を聞くのに資格は要らないという考え方です。親や先生には話せないという子どもたちが、第三のおとなとして気軽に話が出来る、それがチャイルドラインの電話です。
自殺問題や佐世保事件以降、子ども人権110番や24時間いじめ相談電話など、あらゆる所に相談窓口ができています。ふれあいコールというのもありますが、こちらは子どもだけでなく大人も電話できます。相談対応をするのは、元教員の人たちです。
チャイルドラインは子どもと4つの約束をしています。
・秘密は守る。
・どんなことも一緒に考える。
・名前は言わない。
・切りたいときには、切っていい。
(2)研修事業の開催
研修事業は、電話を受けるボランティアの養成とスキルアップ講座、支え手の研修等を開催しています。
今年度の養成講座は、毎年6〜10月の間に月に2〜3回のペースで11回行いました。対象は、一般、主婦、学生などです。現在相談員としての登録が23人で、実際に活動しているのは、10人くらいです。全員ボランティアです。
電話のスタッフは「受け手」と「支え手」で成り立っています。受け手は、電話を通して子どもたちに接する役目を果たします。電話の担当時間が終了した後、受け手は負担を軽くするために支え手と共に「ふりかえり」という時間を持ちます。
ふりかえりでは、電話と向き合っていた時間を思い返しながら「電話の声に真摯(しんし)に向き合えたか」「自分の価値観を押し付けなかったか」などを話し合います。
また、電話の内容を引きずって帰ることのないよう、気にかかったことなどをその日、その時間帯で、出来るだけ解消して帰るよう努めています。
支え手には、受け手の経験を積んだ人、カウンセラーの経験のある人などがあたり、年数回の「支え手研修」を受けることが必要です。
(3)PRカードの作成と配布
毎年県内全域の子どもたちに配布しています。
カードは名刺大で、県内専用の通常のカードと、全国共通のものがあります。全国共通フリーダイヤルでは、毎日電話をかけられますが、まず身近なところに繋がります。宮崎の子どもが宮崎につながらなかったときは、他の県が代わりに電話を受けることもあります。逆に他の件の子どもの相談を宮崎で受ける場合もあります。
子どもへのPRカードは、子どもの心のお守りになっている場合もあります。
(4)まとめ報告書の作成
チャイルドラインを一年間実施してきた実績と子どもの声をデータ化し、報告書として
まとめます。その報告書は子どもからおとなへのメッセージとして各機関や応援して頂い
た方々へ届けます。そして、子どもの育つ環境の改善を一緒に考えます。
(5)その他 チャイルドライン支援センターとの共同事業
・子どもの日チャイルドライン全国キャンペーン
・チャイルドライン秋のキャンペーン
・子どもに伝えたい私の思い「チャイルドライン夢メッセージ展」
・全国研修、全国フォーラム、各種会合・地域研修の開催などです。
◆活動を通してうれしかった事は?
まずは、宮崎県教育委員会の「心の架け橋子ども電話相談事業」の委託を受けられたことです。そして委託事業でありながら「チャイルドラインみやざき」の名称で事業推進を認められたということもありがたいことです。
また平成20年度の宮崎県子育て顕彰にて奨励賞を受けたことも活動を認められたこととして嬉しい出来事でした。昨年11月に“18歳までの子ども専用電話の開設により、子ども達が気軽に相談できる社会づくりに貢献するとともに、ボランティアスタッフの養成にも取り組んでおり、今後の発展が期待できる。”ということで“みんなで子育て応援部門”で奨励賞を頂きました。
また、職場の同僚の自分の子どもが、「ちょくちょく電話をかける。かけると心が落ち着く。」というのを聞いたときには、“やってよかった。”と思いました。その子は、カバンにカードを入れているので、何かあったときに電話ができる安心感があるといってくれているようです。
◆どんなところにやりがいを感じていますか?
子ども自身が、自分の存在を感じたとき、また大人への不信感を持っている子どもたちが、大人を信頼してくれたと感じたとき、例えば、いじめの問題に寄り添い、一緒に考え、そして子どもの心の中で、いじめのことが軽く感じられたと思えたときなどにやりがいを感じます。
子どもを真ん中に、様々な人と子どもの問題について話が出来たときもそうです。そして、いろんな人に「チャイルドライン」が伝わったときにやりがいを感じます。
◆この活動を通じてどんな事を実現したいですか?
チャイルドラインの目的でもある、子ども自身が自分で生きていく力と自信をつけてくれることでしょうか。
大人の役割として、子どもが生きやすい社会を多くの方々と創りあいたいです。またフリーダイヤル・チャイルドラインを継続するために、ボランティアを増やし、支援者を募り、子どもを真ん中にお互い協力しながら活動を進めていきたいです。
そして電話の内容のデータ分析結果を社会に還元し、子どもを取り巻く社会を良い環境に変えていきたいと考えています。子どもの声を社会に伝えることで、子どもたちが生きやすい社会づくり、ネットワークづくりを進めていきたいです。
そのためにも子どもの権利条約をベースに子どもの人権問題を解消し、格差、差別のない社会づくりについて、ひろくおとなたちにつたえていくことが必要です。
◆5年後どんな活動をしていますか?
やはり、こどもに関わる活動をしていると思います。チャイルドラインがフリーダイヤルで365日電話が受けられる体制を作りたいです。
その為には、税制優遇制度が進み、個人や企業の支援が気軽に寄付金として得られるようになっていることを願います。自由に旅もしてみたいですね。
◆協働事業への考え、取り組みについて
お互いのミッションと思いが、出来るだけ一致していることが大事だと思います。また人、物、金が対等であること、お互いを信頼することが大切です。
NPOと事業を一緒にやるということに関して、学校や行政の人が、意外とNPOを知らないことが多いですね。また行政の担当が替わると一から説明をしなければいけないこともあって大変です。最近、チャイルドラインみやざきとして、意見が通るようになったということはありがたいことですね。
今年度は、協働事業としてNPO法人ドロップインセンターとの協働でファシリテーター
養成講座と、宮崎日日新聞社とドロップインセンターとの協働で子育てイベント「広げよう子育てのわっ!パパと一緒に笑おう!」を実施しました。
◆最後に一言PRを
チャイルドラインみやざきは、NPO法人になって、2月で1年です。NPO法人になって感じることは、市民活動の催しや、活動支援情報が直に入ってくることです。
そういう意味では、NPO法人になって良かったと思います。
これからは自分たちの力を信じて、より一層子どものためのチャイルドラインを大事に
続けていきたいと思います。皆さまのご支援をよろしくお願い致します。
チャイルドラインは18才までの子どもがかける電話
どんな話でもオーケー!
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0120-0840-57
0120 おはよういつもなかよしっておぼえてね
チャイルドラインの日 毎週土曜日 午後3時〜夜9時、第1日曜日 午後3時〜夜9時
チャイルドラインみやざきへ ようこそ
★何でも話せる電話です。
★うれしいとき、困っているとき、悩んでいるとき、この電話にかけてみてください。
★ちょっと言いにくいことでも、名前は言わなくてもいいので、安心して。
あなたの気持ちを大切に、どんなことでも、いっしょに考えます。
★なんとなく誰かと話したいなってときでもオッケー。
どんなことでも、あなたの話を聞かせてください。
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