街が元気だネット!
NPOレポート
 

 

 

■特 集

企画段階から
一緒に考える「協働」B


宮崎県商工観光労働部
落合部長に聞く

 


 

 

 

(編集部)企画段階から一緒に考える「協働」をどう思いますか。

  今年は酉年です。そこで、商工観光労働部のキャッチフレーズを、
 「翔け県鳥(庁)、鳥(庁)舎を出よう!街に外に」としました。


 庁舎内に留まることなく、積極的に外へ出て活動していこう。県民の皆さまの生の声に触れ、果敢にチャレンジする方々と一緒に考え、ともに汗を流して、元気な宮崎県に していくことをモットーとしているので、どんどん声を掛けてほしいと言っています。 まさに、企画段階から一緒に考えて、汗を流すことです。

 これまで、県職員が、民の場に出ていくと、「県を代表して」という気持ちになって、 陳情でも受けるのではないかと構えていましたが、もっとフリーな立場で、時間外や
 休日にでも、積極的に出ていってほしいと思います。

 そのためには、「出前講座」のように官がセットするものではなく、民が呼びかける 勉強会に県職員が任意で参加するカタチ。個人として参加し、フリーに意見交換するのがいい。
 
 たとえば、大阪府の事業で大阪ボランティア協会が2005年3月に発行した「コミュニティ・ビジネスハンドブック」には、地域の課題をビジネスという手法で解決した事例がたくさん紹介されています。こうした全国の事例を持ち寄って、県職員にも声をかけてもらって、勉強会をやってもいいですね。

(編集部)商工部門の4課を、4月から施策目的別に改編したねらいは。

 限られた財源の中で成果をあげるには、行政も、これまでの枠にとらわれない仕事の 進め方が必要です。県民主役、県民協働で、民間活力を引き出せる支援を考えるのも、県の役割です。

 商工政策課の事業は他の課に移管し、広報・調査担当を新設しました。何をやるかは自分たちで考えるしかありません。工業、商業という枠に捕らわれないで施策を展開するよう、新産業支援課と地域産業振興課にしました。

  地域の課題を解決するコミュニティビジネスは、新産業でもあり、地域産業でもあります。どこが担当というより、どこも勉強しないといけない。


 社会の役に立つこと、地域の困っているところにはビジネスチャンスがあります。これは、県職員がうといところです。一方で、県には、全国の事例や、いろんな情報が集まります。


 商工団体の人には、県職員に、どんどん声をかけてと言っていますが、NPOも同じです。民と官がお互いに勉強して、まず情報交換を行う。行政なしでやれる部分も見え てくるし、行政の支援のしかたも見えてくる。    


  


(編集部)初代のNPO担当課長として、これまでの協働をどう思いますか。

 NPO法ができる前は、「協働」という文字を誰も知らなかった。
 今では、当たり前のように使われている。確かに、少しづつ変わってきています。

 どうすれば、県民と行政の協働が具体的に進められるかを考えると、協働のファシリテーターという存在がいて、お互いに意見が出しやすい状況(要求や言い訳にならない)ができると、うまくいくと思います。

 県民から積極的声をかけてもらって、県職員も、今の担当者に限らず、経験者で情報を持っている人も呼んでもらう。時間外でも、喜んで出てくる職員はいますよ。
 そんなところから、企画段階から一緒に考える「協働」を始めてみませんか!

 



 
   
 
 
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