*このレポートは、「メディアミックスによるNPO・ボランティア広報事業」(宮崎県社会福祉協議会委託事業) の一部です。
【お話】オレンジ
代表:押川喜久子さん 理事:毛利美佐代さん
オレンジ色に明るく輝く、あふれんばかりの笑顔。そんな願いを込めた“オレンジ”
少しでもご家族の方にホッと一息のつける時間を持ってもらうことで、子育てしやすい環境づくりのお手伝いをしています。


◆設立のきっかけは・・・
 3、4年前に、知人の方から(しょうがいを持った)うちの子を見て欲しいといわれて・・・・・・。 しょうがいを持った子ども達が楽しく過ごせ、お母さん方が安心して預けられる場所を提供してあげられたら・・・・と思い、立ち上げました。自閉症に関する専門の知識を持ったスタッフとの出会いもきかっけの一つです。

 保育園、幼稚園などを卒園した子ども達はそのまま学童クラブなどにスライドしていくのに、しょうがいを持った子ども達は受け入れを拒まれたり、制限を加えられているのが今の現状です。しょうがいを持った子どもさんほど環境の変化に敏感なのにその支援体制が出来ていないことに不自然さを感じたからです。

 今は、一軒屋をかりていますが、法人格を得てから、家を探すのに半年以上かかりました。なかなか大家さんや不動産屋さんの理解が得られなくて、一軒屋を買うほどの資金もないし、借りて開設するしかありませんでしたから、あちこち探し回りました。
ようやく理解ある不動産屋さんにめぐり合えてココ(佐土原)に決まりました。
 最初は、地区の班の人たちに説明会を開き理解を求めました。今では、近所の人たちが、たまにおやつの差し入れを持ってのぞきに来てくれたり、手伝いに来てくれることもあります。

◆どんな活動を行っていますか?
右が代表の押川さん、左が理事の毛利さん
 
オレンジへの入り口の看板
 
誕生会
 
宮崎市のフローランテへ遠足
 
施設の中にて
 
施設の庭のトランポリン
みんな大好きです!!
 
おやつの時間です。おいしいよ!!
 
消防車を見学しました


 オレンジは、しょうがいを持った子どもさんやその家族に対して、安心して過ごせる場を提供すると共に、地域での生活を支援していきたいと思っている団体です。現在、一時預り保育に於いて幼児さんのお預りや、日中一時支援事業に於いてしょうがい児さんのお預りを行っています。

 現在、120人の契約者がいます。宮崎市をはじめ西都市、新富町、清武町、高鍋町など他市町村に渡っています。定員は15人で、日々の利用者は9〜10人です。 重度心身しょうがい児、自閉症や軽度発達障害児など様々なしょうがいを持っている方を対象としています。
 3人の正職員(保育士、介護福祉士、社会福祉士)とパートの女性2人でやっています。1回の送迎で往復2時間かかることもあります。

《事業方針》子育てサポートを通して子育てしやすい環境づくりをおこなう

《主なサービス内容》
 ・日中時一次支援事業(主に学童支援)
 ・一時預かり保育
 ・送迎
 ・毎月、誕生会、音楽あそびを行っています。楽しい活動も予定しています。
 ・平日は、事業所での遊びが中心です。
 ・土曜日、祝祭日は音楽あそびや公園や図書館などの施設に出かけ利用者が楽しめる内容。  ・ボランティアによる絵本の読み聞かせなどがあります。

《利用対象者》  
 ・病後児保育
 ・一時預かり保育においては小学生まで          
 ・日中一時支援事業においては各市町村の支給決定者

《利用時間》    
 8:30〜18:00

《サービス内容》 
 ・日中一時支援事業(主に学童支援)          
 ・病後児保育
 ・一時預かり保育          

《 料 金 》   
 病後児保育・一時預かり保育  半日 ¥1500 終日 ¥3000
日中一時支援においては市町村の地域生活支援事業費によるオレンジ規定料金

オレンジの一日

 平日(学校のある日)
学校にお迎え
15:00〜 おやつ
 学習及び自由遊び
16:50〜 お送り




 
 土曜日・祝祭日
8:30〜 お迎え
10:00〜 朝の会
10:30〜 主活動
12:00〜 昼食・休憩
13:00〜 自由遊び
15:00〜 おやつ
15:30〜 学習及び自由遊び
16:30〜 お送り

◆活動を通して今までで一番うれしかったことは?
 やはり何といっても感謝してもらったときですね。“オレンジに行きたい”と子どもがいってくれることです。ありがとうと感謝されると、疲れも苦労も吹き飛びます。
それと、ブログをみて、オレンジを指名して募金をもらったときも嬉しかったですo(^▽^)o

◆どんなところにやりがいを感じていますか?
 お迎えに行ったときに、“ニコッ”と笑ってくれるときでしょうか。またお母さんが、帰ってきた子どもの表情を見て、“楽しかったんだ”と言ってくれることですね!
集団の中で、少しずつ子どもが変化していくことを見つけることも喜びであり、やりがいですね。普通の子どもさんより時間がかかりますが、子どもさんが成長していく姿をみられ保護者の方と共感しあえることも喜びでもあります。

◆この活動を通じてどんな事を実現したいですか?
 目に見えないしょうがいのある子どもさんへの理解と啓発を進めていきたいと思っています。
 主に自閉症やアスペルガー症候群などの発達しょうがいに関する専門知識をより高め、保護者の方や子ども達への支援・啓発活動等に力を入れていきたいと思います。
 2006年6月に「学校教育法等の一部を改正する法律案」が可決・成立し、特別支援教育は2007年4月から、「特別支援教育」が学校教育法に位置づけられ、すべての学校において、障害のある幼児児童生徒の支援をさらに充実していくこととなりました。
 「特別支援教育」とは、障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うものです。しかし、法律的に整備されても実際の学校の現場では、単に子どもがわがままを言っているととられてしまう場合も少なくありません。
 高機能自閉症の場合、見たままの事をそのまま言ってしまうことがあり、障害の特性が分かっていた人でも、びっくりするようなことがあります。
 もっともっと目に見えないしょうがいのある子どもさんへの理解と啓発を進める必要があると思っています。

◆5年後どんな活動をしていますか?
 しょうがいを持っている子どもたちだけではなく一時預り保育も充実させ、子育て支援にも力を入れていきたいと思っています。
 もう一つ施設を作れるといいかなと思います。障害ごとに分けてサービスができると理想ですね。
 また、様々なしょうがいを持っている子ども達が地域で安心して過ごしていくために、私達ができることで保護者の方々を元気づけられる活動を継続していけたら、と思っています。
 継続することが一番の支援につながるのだと思います。

◆協働事業への考え、取り組み、実績
 今やっていることが、ある意味、協働事業じゃないかと思います。本当は、行政がやるべきことなのに、まだ制度が整わないので、私たちが先に手がけているという気がしています。経済的にも本当に大変なことをしていると思います。
 また、今年度の宮崎県の「NPO・ボランティア活動人材育成・体験プログラム開発事業」の公募事業に採用されて、「WA!(輪)づくり交流事業」が助成を受けることになりました。初めてのことで、今からが大変かと思っていますが、これも協働への第一歩と思っています。

◆最後に一言PRを
 しょうがい児を抱えている保護者の皆さん! 一人で悩まずお話しに来ませんか?
アットホームなオレンジできっと気持ちも心もすっきりすると思います。スタッフ一同お待ちしています。また、オレンジの活動に賛同してくださる方を募集しています。ボランティアや寄付などもして頂けたら大変嬉しいです!宜しくお願いいたします。

〜お問い合わせ・連絡先〜

 NPO法人 オレンジ
 代表  押川喜久子
 住所  〒880-0301  
     宮崎市佐土原町上田島9086番地
 電話  0985-74-4511
 FAX  0985-74-4511
 ブログURL  http://blog.canpan.info/hagukumi/

 
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