*このレポートは、「メディアミックスによるNPO・ボランティア広報事業」(宮崎県社会福祉協議会委託事業) の一部です。
【お話】会長 西谷栄一さん
企業の社会貢献
〜感謝と報恩の活動「させていただく心の成長」〜 <道路清掃から災害支援・アフリカ支援まで、海を越えた報恩活動>

◆設立の経緯(きっかけは)
 「私は、自分たちがさせてもらっている活動を社会貢献活動とかボランティア活動というような表現はしないんです。これは社会から、そして自然から受けた恩恵に対して当然のこととして感謝し恩返しさせていただくことだと強く考えているからです。当然、活動自体まだまだ足らない、一人では足りないんです。さらにもっともっと社会や自然に恩返ししていくには私ひとりではダメなんです。まだまだ足らないので社員にはそういう気持ちをしっかりと浸透させ、それが今では除々に理解されて協力してくれているのかなと思っています。アフリカ・ケニアでの活動報告の中で、汚れた水を争って飲んでいるということを聞くと、いかに日本という安全で自然豊かな国に住まわせていただくことがありがたいか、当たり前の生活ができることがどんなに幸せなことなのかを実感させられ、生んでくれた両親に感謝し、社会や自然に恩返しさせていただきたいという気持ちになります。」と、報恩の気持ちを語る西谷会長。
 平成3年、延岡市の花火大会で河川敷の後かたづけ・清掃をさせていただこうというのが最初のきっかけ。参加の呼びかけをしたところ朝から大勢集まり、またたく間に片づいてしまったそうです。時間が余ってもったいないと思い、城山公園などに行ってみるとひどく汚れていて、やりがいを感じたといいます。それから月に1回、3〜4回と増え、「させていただく」の気持ちから始まった取り組みが、平成17年の台風災害復旧活動では「災害救助賞」を受賞するまでの活動規模に至ったということです。また花火大会には、平成3年以降、毎年各地区の花火大会の翌朝に出動しています。

会長と課長
 
感謝状
 
台風5号災害復旧支援活動
 
道路清掃
 
駅の清掃
 
新潟支援
 
◆主な活動は?
 私たちは社会貢献活動やボランティアという意識はありません。「感謝・謝恩の活動と呼んでいます。必要と思うことは手あたりしだいやってきました。お世話になった皆さん、地域社会、自然にお返しさせてもらうことが当たり前だという考え方で取り組んでおります。
【寄附活動】
 昭和52年から「愛の玉手箱」活動益金を施設に寄附。
 昭和53年末より、施設の子供たちに、こどもの日とクリスマスに寄附。現在は、日向の鐘ヶ浜学園、延岡のみどり学園に28年間送り続けている。対象者約700人。
【災害復旧支援】:台風水害、地震・竜巻災害、海岸清掃活動
 ・平成9年9月の北川大水害をはじめ、災害復旧支援活動 9件  
 ・平成19年9月  台風5号災害復旧作業では延べ13日、688名参加
【社会福祉関連】:施設の子供たちに、こどもの日と正月に寄付金を贈る
 ・昭和53年〜2ヶ所の施設(子供約70人対象)
【防犯・交通安全】:平成11年〜県北地域の小学校新入児童にランドセルカバーを贈呈
【アフリカ・ケニアへの支援】:学校にソーラー発電照明を贈呈、学資援助
 ・ガリッサ地方の国際協力NGO団体「ミコノ・インターナショナル」と連携
【地域行事への参加】:延岡・日向の3大祭りに参加  
 ・延岡大師祭りパレード、延岡ばんば踊り大会、日向ひょっとこ祭り
【地域周辺の美化清掃】:草刈、ゴミ拾い、漁港・公共公園トイレ清掃など
【高齢者在宅家庭清掃】:部屋掃除、庭の草刈、網戸張替えなど
【周辺地域の植栽】:花いっぱい活動(公道・公園・駅・公民館など140の花壇整備)
 ・「国道リレー清掃」宮崎県高鍋町〜大分県佐伯市まで延長113キロに及ぶ国道清掃奉仕

◆事業のやりがいを感じること
 私たちは行政の手の届かない山間地域や高齢者、少人数家族の家庭などの手助けを誰よりも先にさせていただいております。支援活動に参加した社員の中には、血尿が出るほど疲れていながら過酷な作業に徹した者がいましたが、「被害者の疲労に比べれば」という気持ちで参加させていただいております。涙ながらに手を合わし「神様が助けに来てくれた」「ありがとう」という被災者の方からの言葉には一生忘れられない感動がありました。


◆協働事業への取り組みについて
 門川町の福祉協議会と連携して高齢者の在宅支援活動をしております。新入社員の育成も兼ねて、体験を通していつでも取り組める活動として一人で暮らしているお年寄りの住まいの清掃活動をさせていただきたいと思います。施設ではなく住み慣れた家にずっといたいと思っているお年寄りはたくさんおられます。その方々のためにも活動していきます。

◆活動を通じての想い
 「もうこれで終わりと思わない、まだまだ足らんよ。私はいくら頑張っても、もう届かないくらい皆から、自然から恩恵を受けているよ。“させていただく”そうすることが個々人の家庭なり家系なり皆から、自然から助けられ、徳がさずかってくるという天の理屈です。安らぎ・癒しをもって人を幸せにする、喜びを与えることで相手の喜ぶ姿をみて自分の喜びとする、人の心を治療させてもらうということ」これが私の持論です。


【事業所概要】
 名 称:株式会社 西の丸「一善の会」
 代表者:代表取締役会長 西谷栄一 
 住 所:東臼杵郡門川町中須4丁目29番地
 会員数:約300名
 電 話:0982−63−7727
 FAX:0982−63−7737

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