*このレポートは、「メディアミックスによるNPO・ボランティア広報事業」(宮崎県社会福祉協議会委託事業) の一部です。
【お話】みやざき子ども文化センター
代表理事 片野坂千鶴子さん

子どもの「日常」に芸術・文化を。音楽・絵画・本・人々との交流の中で、豊かな感性を育んで成長して欲しい。

 「生活文化」を大切に、子どもの活動支援と子育て家庭支援の拠点づくりを行っています。

 0歳〜18歳の子ども達や、その周りの人たちのサポートを行っています。子どもを育てるのに、一番大切なもの。それは沢山の仲間と一緒に遊び、学び、喜びや、時には苦難を体験することです。最近はテレビ、ゲーム、ケータイ、パソコン、ビデオなど、人とのコミュニケーションを奪ってしまっているものが多くなり、児童文化を崩壊させてしまっている現状があります。ゲームやテレビから、少し離れて生の音楽を聴いたり、絵画を鑑賞したり、絵を描いたり、本を読んだり、お友達と遊んだり、時には喧嘩もしたり…。こういう「あたりまえ」の環境の中で、豊かな輝きある子ども時代を生きて欲しいものです。
 文化センターは、全ての子ども達を対象にした活動がしたいと話が持ち上がり法人を立ちあげました。私も子育て中にいろいろ支えてもらった経験もあり、子どもが手を放れた私たちが、今度は協力できたらいいなと思い始まりました。よりたくさんの人に利用してもらおうと町中に事務所を構え、キッズルームや放課後子ども教室を開設しています。商店街の方々にも協力してもらい、異世代交流やイベント、時には障害者の方々とのふれあいもある、地域密着型の活動をしています。と、代表理事の片野坂 千鶴子さん。 。

 昔は、近所の大人達の「地域サークル」があり、コミュニティーがありましたが、最近はそれが縮小したり希薄になった現状があり、地域ぐるみの子育てという環境が困難になってきつつあります。子どもも忙しく、友達達同士で遊ぶ時間も少なくなり、お互いに気を使い合ったり、学んだりする中での思い出づくりも減ってきているようです。
 子ども達は毎日が成長の過程です。「子どもの文化」にこだわって、ていねいに活動を続けていきたいです。子どもの成長は楽しい変化です。ひとつずつ大切にして、子ども達のよりどころになれたらいいと思います。と、包み込むような優しい笑顔で話してくれました。

餅つき会
餅つき会( 商店街イベント)

【活動内容】

子育て・子育ちをサポート

・キッズルーム
 子どもの一時預かり、親子のくつろぎ空間の提供、子どもの居場所作り、えほん図書館、子育て・子育ち情報発信など。
・キッズルーム利用料 1時間 500円。(2〜3時間) !


・緊急サポートネットワーク
 働いている方を対象に急なお仕事、子どもの病気などに対応し、親が安心して働けるよう、子どもを一時的にお預かりするサービス。

・宮崎県「みんなで子育て」地域づくり促進事業
 子育てサークルのリーダー、子育て支援者が一同に会し、事例発表や子育ての課題に向き合い、学習します。

・みやざき子育て村「人人ビレッジ」
 http://www.nin2-village.org/
 宮崎県の子育て情報の一元化を目指したポータルサイト。

・チャイルドラインみやざき
  〜心の架け橋子ども専用電話〜
18歳までの子どものための無料電話。何でも電話して話してみて。
0120-0840-57

・田野児童センター
 平成19年から宮崎市より指定管理者として運営。子ども達の声がにぎやかに聞こえてきます。

文化・芸術・表現活動の普及

・スクールコンサート
 宮崎市内の小・中学校で優れた音楽の観賞機会を提供しています。

・ふるさと先生
 宮崎に活動拠点を置き、芸術など地域文化で秀でた指導者を、ふるさと先生として、宮崎市内の小・中学校で体験学習授業などを行っています。

・自然体験学習
 宮崎の自然と大学の先生や学生と一緒に学びます。

・夢創り人
 さまざまな技や知識、特技を持つ生涯学習ボランティア。宮崎市内の公民館や趣味のグループなどへの派遣をしています。

・チャイルドラインみやざき
  〜心の架け橋子ども専用電話〜
18歳までの子どものための無料電話。何でも電話して話してみて。
0120-0840-57

異世代交流

・グランパ・グランマ子育て交流会(学びあい・支えあい事業)
 今の子育てはおじいちゃん・おばあちゃん世代とどう違う?今の子育て事情や孫世代の子どもとの交流を行っています。

グランパ交流会
グランパ・グランマ交流会
読み聞かせ
キッズルームでの読み聞かせ
 
事務所
コミュニケーションワーク
 
スクールコンサート
スクールコンサート
 
ふるさと先生
ふるさと先生
 
自然教室
自然体験教室
〜お問い合わせ・連絡先〜

 NPO法人 みやざき子ども文化センター
 代表 片野坂 千鶴子
 住所 880-0001 宮崎市橘通西2-5-20
 会員数 23人(利用者延べ 約1万人)
 電話 0985-61-7590
 FAX 0985-61-3635
 URL http://www.kodomo-bunka.org/

事務所
事務所の様子
ライターズEYE
 昔の子どもと今の子ども、どこが違いますか?と質問したところ、「子どもは昔も今も同じですよ。ただ、取り巻く環境や大人達が大きく変化したのではないでしょうか?今の子ども達は、テレビも見なきゃ、ゲームもしなきゃ、習い事もいかなくちゃ、宿題もしなきゃ…、本当にすることが多くて、とっても忙しいんですよ」と。
 確かに!そういえば、私が幼い頃はまだ、子ども達の人生にゲームやテレビなどはそれほど勢力を拡大しておらず、毎日大してすることもなく、とっても暇で、友達と遊ぶかいたずらをするかしか時間を潰すすべがなかったような。それでも暇をもてあまし、近所のおもしろいおじちゃんや、お菓子をくれるおばちゃんの所に遊びに行ったり、放し飼いの犬を追いかけ回したり。たいして良い服も着せてもらえず、汚して帰ってもさほど文句も言われなかったような…。
 「子どもの居場所を提供したい」「子どものよりどころとしてありたい」という言葉がとても印象的でした。親以外の大人に接する場所、世代の違う人とのつき合いができる場所、考えてみると確かに少ないです。小さなコミュニティースペースが、子ども達が大人になるための、とっても重要な要素のひとつを担っているのだなと思いました。
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