*このレポートは、「メディアミックスによるNPO・ボランティア広報事業」(宮崎県社会福祉協議会委託事業) の一部です。
【お話】キャンバスの会
理事長 楠元洋子さん

障害のある子どもを持つ親の気持ち、思いを形にしたい。それを受け止め、心の安らぎを提供したい。

 障害のある方の、地域社会での自立を実現するための支援をおこなっています。

 この仕事を始めたのは、私の娘も障害を持っているからなのですよ。と、代表の楠元 洋子さん。
 20年近く前、はじめはボランティアだったんです。障害者のお母さん達と協力して紙おむつを扱う事業をはじめ、出た収益を利用している施設に寄付して自分達の子どもに支援をしてもらえたらいいというところからでした。その後、ヘルパーの資格を取りに行ったり、NPO法人の勉強会に行ったりして、今の形になってきました。障害を持った方への支援事業や施設利用はもちろん、最近では、障害者自立支援法の後押しもあって、施設内での障害者の雇用も可能になりました。障害を持つ人達が、親がいなくても生きて行けるように、幸せに暮らせる場所作りをして、これからも安定した支援や雇用を提供して行きたいと思っています。体の障害者はもちろんですが、知的障害者、精神障害者の方は外見では判断しにくく誤解もされやすいのです。そういった方々のケアや雇用も安定したものにしたいですね。普通では、仕事をしてストレスを感じるものですが、障害を持った方は仕事のないストレスを大きく感じているケースが多いのです。ここで仕事を提供でき、生き甲斐を持って仕事をしてもらえるといいです。実際「仕事をするのが夢でした」と言って生き生きと仕事をしてもらっているんですよ。障害者の方が障害者の支援をする、障害のある方と働くと不思議と場が和む、みんなが認め合い仕事ができる環境で「ここで働けて良かった」「この仕事ができて幸せ」といつまでも思てもらえるよう、みんなで頑張っていきたいです。ずっと、安定した雇用提供とお給料を払ってあげられるように、みんな健康で頑張って行きますよ!と。
 この施設では、リネンの仕事も提供している。家の、何かのお手伝いをさせて育ててあげると、自立しやすいのだそう。「洗濯物をたたむ事ができさえすれば、ここでの仕事はできますからね。障害を遠慮しないで、できることを積極的にさせてあげて欲しいですね」。

【事業内容】

● ぱれっとはうす
身体・知的障害者(児)の方々に対して機能訓練や生活訓練、イベント活動参加や音楽療法を通じて、機能の発達や社会性を取得し、自立や社会参加、生き甲斐のある生活ができるように支援をしています。

○イベント・創作活動
花見などの外出、餅つき大会や誕生日のお祝い、一泊旅行などのイベント、絵を描いたりさをり織り機を使用して布を織ったりの創作活動を行います。

○音楽療法
月4回、都城市の専門家を招いての音楽療法やちんどん屋「花ふぶき一座」や劇団三喜の大正琴、太鼓、フラダンス、沖縄民舞エイサーなどダンスや歌で訓練のお手伝いをしています。

● ぱすてるはうす
在宅の障がい者や養護学校などに通学する障害のある子どもを対象に放課後や夏休みのなど長期休暇の間の日中一時預かりを実施しています。

○施設利用
対象者…地域生活支援サービス受給者としての認定を受けた方
料金…区分により異なります。
時間…年末年始12月30日〜1月3日を除くすべての日

● くれよんはうす
在宅の重度障害者向けのサービス。家族が病気やその他の理由によって一時的に介護できなくなった場合に一泊以上の短期間、日常生活の世話を行いながらお預かりするサービス。送迎や日中ステイもあります。

○サービス内容
バリアフリーの施設でリフト式のお風呂、全面床暖房、電磁調理器完備。ピアノもあります。
対象者…在宅の重度障害者
料金…障害者自立支援法により、異なります。
時間…年末年始12月30日〜1月3日を除く全ての日。

● 在宅介護支援
ホームヘルパーが自宅を訪問し、在宅の障害者(児)の身体の介護や家事の援助など日常生活上のお手伝いをします。

○サービス内容
・外出介護
  通院、社会参加の為の外出やショッピングなど。
・身体介護
  入浴、排泄、食事などの支援
・家事援助
  調理、洗濯、掃除、買い物などの支援
・行動援護
  知的障害による危険回避などの行動上の著しい困難に対する援護。

対象者…障害者福祉サービス受給者としての認定を受けた方
料金…障害者自立支援法によりことなります
時間…年末年始12月30日〜1月3日を除く全ての日。 ※料金、場所、手続き、その他詳しくはお気軽にお問い合わせを。

賛助会員募集中!!
障害者(児)の社会参画のお手伝いをしています。多くのみなさんに活動を知って頂くため個人または団体の賛助会員を募集しています。
個人 1口 年間 1,000円
団体 1口 年間10,000円
※何口でも結構です。詳しくは気軽にお問い合わせください。

さをり織り
 
都城盆地祭りに参加
 
餅つき
 
理事長 楠元洋子さん

〜お問い合わせ・連絡先〜

 NPO法人 キャンバスの会
 理事長 楠元洋子
 住所 885-0086 宮崎県都城市久保原町16-16
 会員数 総数65名
 電話 (0986)26-5732
 FAX (0986)26-5735
 URL http://www13.ocn.ne.jp/~canbas/


ライターズEYE
 施設に入った時、みなさん明るくはつらつと働いているのが印象的でした。スタッフのみなさんも若々しく、とても明るい雰囲気で、正直ちょっと驚きました。実際の所、なかなか障害者施設に足を運ぶ事が無いのが実状。足を運んだところで何をしていいのやら…というのが本音ではないでしょうか?
 今回はこういう機会を与えてもらって月並みですが、本当に感謝しています。私の親戚にも軽度の障害児がいるのですが、「何かひとつできたら大丈夫ですよ」という楠元さんの言葉に、はっと、そしてとても安心しました。「障害者の方と働くと、場が和んでいいんですよ」という言葉にも…。確かにたまにしか合わないのですが、何かいつも穏やかな気持ちにしてもらえるなぁと、何でもしてあげるのが親切ではないな、と。
 健常者は障害をもっている人の大きな心には到底かなわないものなのでしょうね。ん〜、何だか親戚の子どもにしてやられた感が…。今年のお年玉は増額決定です(笑)。
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